Windows 11で画像やスクリーンショットから文字をコピーしたいなら、OCR(光学式文字認識)を使うと便利です。
Windows 11には、標準の「Snipping Tool」に画像内の文字を認識する機能があります。追加ソフトをインストールせずに使えるため、まず試したい方法です。
さらに、Microsoftの無料ツール「PowerToys」には、画面上の文字を範囲選択して直接コピーできる「Text Extractor」があります。画像を保存してから文字を抽出する手間を省きたい場合に便利です。
OneNoteにも画像やファイルの印刷から文字を抽出するOCR機能があります。
ただし、PDFは少し注意が必要です。文字を選択できるPDFならOCRは必要ありません。一方、紙の資料をスキャンしたPDFなど、文字を選択できないPDFではOCRが必要になります。
この記事では、Windows 11でOCRする方法を、Snipping Tool・PowerToys・OneNote・PDFのケース別に解説します。
「画像から文字を取り出したい」「PDFを文字化したい」「一番簡単な方法を知りたい」という方は、目的に合う方法から試してください。
Windows 11のOCRはどの方法がおすすめ?
Windows 11でOCRを使う場合は、何を文字化したいかによって方法を選ぶのがおすすめです。
| やりたいこと | おすすめの方法 | 特徴 |
|---|---|---|
| スクリーンショットから文字を取りたい | Snipping Tool | Windows 11の標準機能で使える |
| 画面上の文字を素早く抽出したい | PowerToys | ショートカットで範囲選択できる |
| 画像や資料を管理しながらOCRしたい | OneNote | 画像を貼り付けて文字を抽出できる |
| 文字を選択できるPDFからコピーしたい | PDFビューアー | OCRを使わず、そのままコピーできる |
| スキャンしたPDFを文字化したい | OCR対応ツール | PDFが画像の場合に必要 |
迷ったら、スクリーンショットや画像ならSnipping Toolから試すとよいでしょう。
画面上の文字を何度も抽出するならPowerToys、OneNoteで資料を管理しているならOneNoteが向いています。
PDFについては、まず「文字を選択できるか」を確認してください。
画像やスクリーンショットならSnipping Tool
Snipping ToolはWindows 11に搭載されている標準アプリです。
スクリーンショットを撮影したあと、「テキスト アクション」を使うことで画像内の文字を抽出できます。
画面上の文字を素早く抽出するならPowerToys
PowerToysの「Text Extractor」は、画面上の文字を範囲選択してクリップボードにコピーできます。
Webページやアプリの画面などから、何度も文字を取り出す場合に便利です。
画像や資料を管理しながらOCRするならOneNote
OneNoteでは、画像を貼り付けて「画像からテキストをコピー」を使えます。
資料をOneNoteにまとめている場合は、OCRと情報管理を一つの場所で行えます。
PDFはまず「文字を選択できるか」を確認
PDFだからといって、必ずOCRが必要になるわけではありません。
文字を選択できるPDFなら、そのままコピーできます。
文字を選択できないPDFは、スキャン画像などが含まれている可能性があるため、OCRを利用します。
Snipping Toolで画像から文字を抽出する方法
Windows 11のSnipping Toolには、画像内の文字を認識する「テキスト アクション」機能があります。
Microsoftによると、テキスト認識はデバイス上でローカルに処理されます。
Snipping Toolを起動する
スタートメニューから「Snipping Tool」を起動します。
キーボードでは、
Windowsキー + Shift + S
を押して、画面の一部を切り取ることもできます。
【画像挿入ポイント】
Snipping Toolの起動画面またはスクリーンショット選択画面
OCRしたい範囲を切り取る
文字を取り出したい部分をドラッグして選択します。
Webページ、アプリの画面、画像など、画面上に表示されている文字を対象にできます。
文字が小さい場合は、できるだけ文字が大きく見える範囲を選択すると確認しやすくなります。
「テキスト アクション」で文字を認識する
キャプチャした画像をSnipping Toolで開き、「テキスト アクション」を選択します。
画像内の文字が認識され、テキストとして選択できるようになります。
【画像挿入ポイント】
「テキスト アクション」が表示されているSnipping Toolの画面
認識した文字をコピーする
必要な部分を選択してコピーします。
すべての文字を取り出したい場合は、すべてのテキストをコピーする機能を利用できます。
コピーした文字は、メモ帳やWord、メールなどに貼り付けられます。
Snipping ToolでOCRできないときは?
「テキスト アクション」が表示されない場合は、Snipping Toolの更新やWindows Updateを確認してください。
また、画像の解像度が低かったり、文字が小さかったりすると、OCRの認識結果が悪くなることがあります。
その場合は、文字部分を大きく切り取ってから再度OCRを試してみましょう。
【関連記事リンク】
「Snipping Toolの使い方」への内部リンク
PowerToysで画面上の文字をOCRする方法
Microsoftが提供するPowerToysには、「Text Extractor」という文字抽出機能があります。
Text Extractorでは、画面上の任意の範囲を選択して、含まれている文字をOCRで認識できます。認識した文字はクリップボードに保存されます。
PowerToysをインストールする
まずPowerToysをWindows 11にインストールします。
インストール後、PowerToysを起動してText Extractorが利用できる状態になっていることを確認します。
【画像挿入ポイント】
PowerToysの設定画面
Text Extractorを確認する
PowerToysのText Extractorの設定を開き、機能が有効になっていることを確認します。
標準のショートカットは、
Win + Shift + T
です。
【画像挿入ポイント】
Text Extractorの設定画面とショートカット
「Win + Shift + T」でOCRを起動する
文字を抽出したい画面を表示した状態で、
Win + Shift + T
を押します。
画面上に範囲選択用の表示が出るので、OCRしたい文字を囲みます。
文字を範囲選択してコピーする
範囲を選択すると、Text Extractorが文字を認識してクリップボードへコピーします。
そのままメモ帳やWordなどに貼り付ければ、抽出した文字を利用できます。
スクリーンショットを保存してからOCRする必要がないため、画面上の文字を頻繁にコピーする作業に向いています。
PowerToysで日本語OCRを使うときの注意点
PowerToysのText Extractorは、インストールされているOCR言語パックに対応した言語を認識します。
日本語をうまく認識できない場合は、OCR言語やWindowsの言語設定を確認してください。
また、OCRの結果は必ずしも完全ではありません。
特に数字、固有名詞、メールアドレス、URLなどは、コピー後に元画像と照らし合わせることをおすすめします。
【関連記事リンク】
「PowerToysのインストール方法・使い方」への内部リンク
OneNoteで画像から文字を抽出する方法
Microsoft OneNoteにもOCR機能があります。
画像をOneNoteに貼り付け、画像を右クリックして「画像からテキストをコピー」を選択すると、画像内の文字を抽出できます。
また、ファイルの印刷をOneNoteに挿入した場合も、そこからテキストをコピーできます。
画像をOneNoteに貼り付ける
OneNoteのページにOCRしたい画像を貼り付けます。
画像ファイルだけでなく、スクリーンショットなどを貼り付けて利用することもできます。
「画像からテキストをコピー」を使う
貼り付けた画像を右クリックし、
「画像からテキストをコピー」
を選択します。
その後、メモ帳やWordなどに貼り付ければ、認識された文字を確認できます。
【画像挿入ポイント】
OneNoteで「画像からテキストをコピー」を選択している画面
OneNoteでPDFの文字を抽出する方法
OneNoteでは、ファイルの印刷をページに挿入し、その内容からテキストをコピーすることもできます。
複数ページのファイル印刷からテキストをコピーする機能も用意されています。
ただし、OCRの結果がすぐに利用できない場合があります。
大量のPDFを処理する用途では、PDF専用のOCR機能を持つソフトのほうが効率的な場合があります。
Windows 11でPDFをOCRする方法
PDFの文字を抽出するときは、最初に文字を選択できるPDFなのか、画像として保存されたPDFなのかを確認しましょう。
文字を選択できるPDFはOCR不要
PDFを開いて文字の上をドラッグしてみてください。
文字を選択できる場合、そのPDFには文字情報が含まれている可能性があります。
この場合はOCRを使わず、そのままコピーすればOKです。
つまり、
「PDF=OCRが必要」ではありません。
ここを最初に確認するだけで、余計な作業を減らせます。
文字を選択できないPDFはOCRが必要
紙の資料をスキャンして作ったPDFなどは、ページ全体が画像として保存されている場合があります。
この場合、画面上には文字が見えていても、文字そのものを選択できません。
こうしたPDFから文字を取り出すにはOCRが必要です。
スキャンPDFをSnipping ToolでOCRする
PDF全体ではなく、一部分の文字だけ取り出したい場合はSnipping Toolが手軽です。
- PDFを開く
- OCRしたいページを表示する
- Snipping Toolで文字部分を切り取る
- 「テキスト アクション」を使う
- 認識された文字をコピーする
ページ数が少ないPDFや、一部の文章だけ抽出したい場合に向いています。
【画像挿入ポイント】
スキャンPDFをSnipping Toolで切り取ってOCRしている画面
大量のPDFを処理するなら専用OCRを検討する
数十ページ、数百ページのスキャンPDFを処理する場合、ページごとにスクリーンショットを撮る方法は効率的ではありません。
PDF全体をOCRして検索可能なPDFにしたい場合や、大量の資料を処理する場合は、PDF専用のOCR機能を持つソフトやサービスを検討しましょう。
【関連記事リンク】
「スキャンPDFをOCRする方法」への内部リンク
Windows 11のOCRで文字を正しく認識させるコツ
OCRの認識結果は、元画像の状態によって変わります。
少しでも認識精度を上げたいなら、次の点を意識してください。
できるだけ高解像度の画像を使う
文字がぼやけた画像や低解像度のスクリーンショットでは、文字を正しく認識できない場合があります。
可能なら、元画像や高解像度のPDFを使用しましょう。
文字が大きく見える範囲を選択する
画面全体をOCRするより、必要な文字が含まれている部分だけを範囲選択したほうが確認しやすくなります。
特に小さい文字を認識させる場合は、文字が十分な大きさになるように表示してからOCRするとよいでしょう。
背景やノイズを減らす
背景画像や装飾が多い資料では、OCRの認識結果が乱れることがあります。
可能なら文字が見やすい状態にしてからOCRしてください。
OCR後に数字や固有名詞を確認する
OCRした文章をそのまま信用するのは危険です。
特に、
- 数字
- 日付
- 金額
- 人名
- 商品名
- メールアドレス
- URL
などは、1文字の誤認識でも内容が変わります。
重要な文章は、OCR後に元画像と照合してください。
Windows 11でOCRできないときの対処法
OCR機能が表示されない、または文字をうまく認識できない場合は、次の項目を確認してください。
Snipping Toolを更新する
Snipping Toolが古い場合は、Microsoft Storeなどからアプリの更新を確認します。
「テキスト アクション」が利用できない場合は、まずアプリのバージョンを確認しましょう。
Windows Updateを確認する
Windows 11自体が古い場合は、Windows Updateを確認してください。
OSや関連コンポーネントの更新によって、機能や互換性が改善される場合があります。
OCRの言語設定を確認する
PowerToysで日本語をOCRしたい場合、OCR言語パックの状態を確認してください。
PowerToysのText Extractorは、利用可能なOCR言語に依存します。
別のOCR方法を試す
Snipping Toolでうまく認識できない場合は、PowerToysやOneNoteなど別の方法を試してみましょう。
画像そのものに問題がある場合は、別のツールに変えても認識精度が大きく改善しないことがあります。
その場合は、元画像の解像度や文字サイズを見直してください。
Windows 11のOCRは無料?
Windows 11のSnipping Toolは標準アプリなので、対応するWindows 11環境なら追加のOCRソフトを購入せずに利用できます。
PowerToysもMicrosoftが提供する無料のユーティリティです。
そのため、画像やスクリーンショットから少量の文字を抽出するだけなら、有料OCRソフトを用意する必要はありません。
ただし、大量のPDFを処理する、検索可能なPDFを作成する、複雑なレイアウトを維持したまま文字化するといった用途では、専用OCRソフトのほうが適している場合があります。
Windows 11のOCRはオフラインで使える?
これは利用するツールによって異なります。
Snipping Toolについては、Microsoftがテキスト認識処理をデバイス上でローカルに実行すると説明しています。
一方、OCR機能を持つすべてのアプリが同じ処理方式とは限りません。
会社の機密資料などをOCRする場合は、「Windows 11だから安全」と一括りにせず、利用するアプリのデータ処理方法と社内ルールを確認することが重要です。
Windows 11のOCRに関するよくある質問
Windows 11で日本語OCRはできますか?
できます。
Snipping ToolやPowerToysなどで画像内の日本語を認識できます。
ただし、OCRの精度は画像の解像度、文字の大きさ、フォント、背景などによって変わります。
Snipping ToolとPowerToysはどちらがおすすめですか?
用途によって使い分けるのがおすすめです。
スクリーンショットを撮ってから文字を抽出するならSnipping Tool、画面上の文字をショートカットですぐ抽出したいならPowerToysが向いています。
PDFをそのままOCRできますか?
PDFの種類によります。
文字を選択できるPDFなら、OCRを使わずそのままコピーできます。
文字を選択できないスキャンPDFの場合は、OCR機能を利用して文字を抽出します。
手書き文字もOCRできますか?
OCRは画像内の文字を認識できますが、手書き文字は活字と比べて認識が難しくなります。
重要な情報をOCRした場合は、認識結果を必ず確認してください。
OCRはオフラインで使えますか?
ツールによって異なります。
Snipping Toolのテキスト認識はデバイス上でローカルに処理されます。
他のツールについては、それぞれのデータ処理方法を確認してください。
会社PCでもOCRできますか?
利用できるかどうかは、会社のPC管理ポリシーによって異なります。
Snipping Toolのような標準機能は利用できる場合がありますが、PowerToysなどの追加アプリはインストールが制限されている可能性があります。
また、機密情報を扱う場合は、会社が許可しているツールかどうかを確認してください。
まとめ|Windows 11のOCRは用途に合わせて使い分けよう
Windows 11で画像やPDFから文字を抽出するなら、目的に合わせてOCR方法を選びましょう。
- スクリーンショットや画像を手軽にOCRしたい → Snipping Tool
- 画面上の文字を素早く抽出したい → PowerToys Text Extractor
- 画像や資料をOneNoteで管理している → OneNote
- 文字を選択できるPDF → そのままコピー
- 文字を選択できないスキャンPDF → OCRを利用
特に、Windows 11でたまに画像から文字を取り出す程度なら、標準のSnipping Toolから試すのがおすすめです。
Webページやアプリ画面などから文字を頻繁に抜き出すなら、Win + Shift + Tで起動できるPowerToys Text Extractorが便利です。
PDFについては、「PDFだからOCR」と考えるのではなく、まず文字を選択できるかどうかを確認することがポイントです。
この使い分けを覚えておけば、Windows 11での文字抽出作業を効率化できます。
関連記事
- Snipping Toolの使い方
- PowerToysのインストール方法・使い方
- Windows 11でスクリーンショットを撮る方法
- PDFから文字をコピーする方法
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