Excelで作ったチェックシートや報告書に「認印」を押したい。
でも、
- 画像を貼り付けるのは面倒
- 毎回別ソフトを立ち上げるのは非効率
- 無料で安全に使える方法はないのか
そう思ったことはありませんか?
私は基板設計のチェックシート(Excel管理)に認印として使用しています。
回路レビューや設計確認の承認欄に押印する用途です。
以前は印影画像を貼り付けていましたが、
今はセルを右クリックするだけ。
作業スピードは確実に上がりました。
この記事では、Excel電子印鑑の
- ダウンロード方法
- インストール手順
- 使い方
- 右クリックに表示されない時の対処法
- Microsoft365での利用可否
まで、実務目線で解説します。
Excel電子印鑑とは?無料で使えるExcelアドイン
Excel電子印鑑は、Excelに追加して使うアドイン型の電子印鑑ソフトです。
特徴はシンプル。
- 右クリックメニューから押印できる
- 認印・角印・データネーム印などに対応
- フォントや色の変更が可能
- 無料で利用できる
重要なのはここです。
電子印鑑=画像扱い
Excel電子印鑑は印影画像を挿入する仕組みです。
改ざん防止や本人証明の機能はありません。
つまり、
- 社内承認
- 設計レビュー
- 確認チェック
こういった用途には十分。
しかし、
- 契約書
- 法的効力が必要な書類
には向きません。
その場合は電子署名サービスを使う必要があります。
Excel電子印鑑のダウンロード方法(無料)
Excel電子印鑑はVectorからダウンロードできます。
VectorのExcel電子印鑑のページへ
ダウンロードすると
「EXSTAMP.zip」というファイルが保存されます。
注意点
このソフトはマクロを使用します。
そのため、
- 提供元が信頼できるか確認する
- 社内セキュリティポリシーを確認する
この2点は必ずチェックしてください。
Excel電子印鑑のインストール方法(バージョン別)


インストールはExcelのバージョンによって若干異なります。
■ Excel2003まで
- アドインインストール用.xlsを開く
- マクロを有効にする
- インストールボタンを押す
■ Excel2007
- ファイルを開く
- 「このコンテンツを有効にする」を選択
- インストールボタンを押す
■ Excel2010以降
- ファイルを開く
- コンテンツの有効化をクリック
- インストールボタンを押す
インストールが完了すると、
Excelの右クリックメニューに「Excel電子印鑑」が追加されます。
※セキュリティでVBAマクロが無効でインストールできない場合は、VBAマクロを有効にする必要があります。
※重要:インストール時に行う「VBAマクロの有効化」について
Excel電子印鑑はVBAマクロを使用するアドインです。
そのため、VBAマクロが無効になっている環境では、必ずセキュリティ警告が表示されます。
表示されるメッセージ例:

保護ビュー 注意ーインターネットから入手したファイルは、ウイルスに感染している可能性があります。編集する必要がなければ、保護ビューのままにしておくことをお勧めします。(黄色の警告)

セキュリティリスク このファイルのソースが信頼できないため、Microsoft によりマクロの実行がブロックされました。(赤色の警告)
これはExcelの標準仕様です。
異常ではありません。
なぜ必ず表示されるのか?
Excelは既定でマクロを無効にしています。
マクロはプログラムコードを実行できる機能のため、セキュリティ保護の観点からブロックされます。
つまり、
- VBAが無効 → 必ず警告が出る
- 有効にしない → アドインは動作しない
という関係です。
設定の流れ
- ファイルを開く
- セキュリティ警告バーを確認
- 「編集を有効にする」または
ファイルタブ→オプション→トラストセンター→トラストセンターの設定→「VBA マクロを有効にする」を選択して「OK」を選択 - 3を行った後でもインストールできない場合、ダウンロードしたZipファイルを右クリックしプロパティを選択し「全般」タブの最下部にあるセキュリティ項目で「許可する」のチェックボックスをオンにする。一度解凍したフォルダは全て破棄して再度解凍をしたフォルダ内の「アドインインストール用.xls」でインストールをする。
私の場合、Excel2024ですが、上記を行いインストールを完了しました。
※インストルーが完了したら、エクセルのVBAマクロ設定を「警告して、VBAマクロを無効にする」に戻すことを忘れないでください。
注意(重要)
マクロを有効にすると、そのファイル内のコードが実行可能になります。
必ず、
- 信頼できる配布元から入手したファイルのみ使用する
- 不審な改変版は使用しない
- 社内利用の場合はIT管理者へ確認
を徹底してください。
Excel電子印鑑の使い方(基板設計チェック用途の実例)
インストール後は非常にシンプルです。
- 押印したいセルを選択
- 右クリック
- 印鑑の種類を選択
これだけです。
実務での使い方
私は基板設計のチェックシートで使用しています。
- 設計レビュー承認欄
- 品質確認チェック欄
- 試作前確認書
以前は印影画像を貼り付けて位置調整していました。
今は右クリックのみ。
レビュー回数が多い現場では、
この差が地味に効きます。
Excel電子印鑑が右クリックに表示されない時の対処法
ここはよくあるトラブルです。
原因は主に4つあります。
① アドインが無効になっている
Excelの「アドイン管理」から有効化を確認してください。
② マクロが無効になっている
セキュリティ警告が表示されていないか確認。
マクロを有効にしないと動作しません。
③ セキュリティ設定でブロックされている
社内PCでは管理者制限がかかっている場合があります。
IT管理者へ確認が必要です。
④ リボン表示設定
印鑑設定 → 「その他」タブ →
「リボンにタブを表示しボタン操作可能にする」にチェック。
これで表示される場合があります。
Excel電子印鑑はMicrosoft365でも使える?
基本的に利用可能です。
ただし注意点があります。
- 常に最新版になるため互換性確認が必要
- OneDrive上での同時編集時は挙動に注意
- マクロ制限が厳しい環境では動かない可能性あり
また繰り返しますが、
Excel電子印鑑は法的効力を持つ電子署名ではありません。
社内利用向けツールです。
メリット・デメリット
メリット
- 無料で使える
- 右クリックだけで押印可能
- 別ソフト不要
- 設計チェック用途には十分
- 苗字が4文字の方にも対応
デメリット
- 法的効力なし
- マクロ有効化が必要
- 提供元更新が止まるリスク
よくある質問(FAQ)
Q1. Excel電子印鑑は本当に無料で使えますか?
はい、無料で利用できます。
Vectorなどの配布サイトからダウンロード可能です。ただし、マクロを使用するアドインのため、社内PCで利用する場合はセキュリティポリシーを事前に確認してください。
商用利用についても、配布ページの利用規約を必ず確認することをおすすめします。
Q2. Excel電子印鑑に法的効力はありますか?
ありません。
Excel電子印鑑は「印影画像を挿入する仕組み」です。
改ざん防止機能や本人認証機能はありません。
契約書や法的効力が必要な書類には、電子署名法に準拠した電子署名サービスを利用してください。
社内承認・設計チェック用途向けのツールです。
Q3. Microsoft365(最新Excel)でも使えますか?
基本的に使用可能です。
ただし、
- マクロが有効になっていること
- セキュリティ設定でブロックされていないこと
が条件です。
また、OneDrive上で複数人同時編集を行う場合、動作が不安定になる可能性があります。
Q4. 右クリックにExcel電子印鑑が表示されません。どうすればいいですか?
主な原因は以下の通りです。
- アドインが無効になっている
- マクロが無効
- セキュリティ設定でブロックされている
- リボン表示設定がオフ
まずはExcelのアドイン管理とマクロ設定を確認してください。
社内PCの場合は管理者制限の可能性もあります。
Q5. 画像貼り付けと何が違うのですか?
一番の違いは「操作性」です。
画像貼り付けの場合、
- 位置調整が必要
- サイズ調整が必要
- 毎回挿入操作が必要
Excel電子印鑑なら、右クリックから直接挿入できます。
私が基板設計チェックシートで使っている感覚では、
レビュー回数が多い業務ほど差が出ます。
Q6. 会社で使っても問題ありませんか?
社内ルール次第です。
- 新しいExelでは、インストール時にマクロを有効にする必要があり、セキュリティ的に許可されているか
- マクロ利用が許可されているか
- フリーソフト利用が許可されているか
これを確認してください。
技術的には問題ありませんが、ガバナンス面の確認は必須です。
Q7. 他の電子印鑑ソフトとの違いは何ですか?
最大の違いは「Excel内で完結すること」です。
別ソフトで印影を作成して貼り付けるタイプと違い、
Excelの右クリックメニューから直接押印できます。
作業効率重視なら大きなメリットです。
Q8. 苗字が4文字でも認印として使えますか?
はい、対応しています。
Excel電子印鑑は、苗字4文字の方でも丸型認印として作成可能です。
フォントやサイズの調整もできるため、バランスを見ながら印影を作れます。
また、
- フルネームでの作成
- 小判型での押印
- 角印での作成
にも対応しています。
一般的な電子印鑑ソフトでは、
「3文字までしかきれいに収まらない」というケースもありますが、
Excel電子印鑑は文字サイズを細かく調整できるため、
4文字姓でも実用的な見た目に仕上げられます。
まとめ|社内チェック用途なら十分実用的
Excel電子印鑑は、
社内承認や設計チェック用途なら十分実用的です。
私のように基板設計のチェックシートで使う場合、
作業効率は確実に向上します。
ただし、
- 契約用途には使わない
- セキュリティ設定を理解した上で導入する
この線引きは重要です。
用途が合えば、
Excelだけで完結できる便利なツールです。


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