子どもの頃に夢中だった趣味や遊びを、大人になっても変わらず楽しむ人たちがいます。
彼らは「キダルト」と呼ばれ、今やおもちゃ業界やエンタメ市場をけん引する存在です。
経済的に余裕のある30〜40代を中心に、フィギュアやトレーディングカード、ゲームといった“大人向けのおもちゃ”に積極的に投資する姿は、ひとつの社会現象ともいえるでしょう。
本記事では、そんなキダルト層の特徴や市場の動向、そして彼らが持つ魅力について紹介します。
大人になっても忘れない「子ども心」
最近、おもちゃ業界で「キダルト」という言葉が注目されています。
「子ども(Kid)」と「大人(Adult)」を組み合わせた造語で、子どもの頃に夢中になっていた遊びや趣味を、大人になってからも楽しんでいる人たちを指します。
特に30代〜40代の男性が中心で、経済的にも余裕があることから、フィギュアやトレカ、ゲームなどにしっかりお金をかけているのが特徴です。
キダルト層に共通する3つの特徴
「遊び心」「経済力」「SNS活用」
キダルト層には、いくつかの共通点があります。
まずは、子どものような遊び心を持ち続けていること。
大人になっても、新しいフィギュアにワクワクしたり、ゲームの世界に没頭したりと、好奇心が尽きない人が多い印象です。
次に、経済力があることも大きなポイント。
社会人としてある程度の収入があるため、限定アイテムや高価格帯のグッズにも迷わず投資できるという強みがあります。
さらに、SNSでの発信も積極的です。
自分のコレクションを投稿したり、購入報告をシェアしたりと、同じ趣味を持つ仲間とのつながりを楽しんでいます。
成長を続けるおもちゃ市場
少子化でも拡大する背景にキダルトの存在
日本のおもちゃ市場は、少子化の中でも成長を続けていて、2023年にはついに市場規模が1兆円を突破しました。
前年と比べて7.1%の増加という数字からも、このジャンルへの注目度が伝わってきます。
その成長を後押ししているのが、まさにキダルト層の存在です。
カードゲームやトレーディングカード、フィギュアなど、いわゆる“大人向けのおもちゃ”の人気が高まり、売上も年々伸びています。
キダルト文化は社会現象に
「大人向け玩具」が当たり前の時代へ
キダルト文化は、今や一部の趣味としてだけでなく、社会的なトレンドとしても広がっています。
「大人が子ども向けの商品を楽しむなんて」といった昔の感覚は薄れつつあり、今では堂々と趣味として発信する人も増えています。
例えば、東京おもちゃショーでは「キダルト部門」が設けられ、大人向けの商品が特集されるなど、業界全体がこの流れを歓迎しているのがわかります。
子ども心を持ち続けることの大切さ
趣味がくれる癒しと彩り
子どもの頃の「好き」を、大人になっても素直に楽しめるのがキダルト層の魅力です。
趣味を持つことで、日々の生活にちょっとした楽しさが生まれたり、ストレス発散の時間を作れたり。
遊び心を大事にすることは、心の健康にもつながりますし、発想力や創造性を育てるきっかけにもなるはずです。
まとめ
キダルト層は、子ども心を持ちながらも経済力を活かして趣味を追求し、SNSを通じて発信することで市場と文化の両方を盛り上げています。
少子化の中でも成長を続けるおもちゃ市場を支える存在であり、社会現象として定着しつつあります。
趣味を堂々と楽しむことは、心の健康や創造性にもつながり、人生をより豊かにしてくれるものです。
キダルト文化はこれからも広がり、多くの人々に新しい価値観と楽しみを届けていくでしょう。
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